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医学部生の進路とは(後編)

医学部生が医者以外になることもある?

医学部生が医者以外になることもある?

前章で医学部生が医者になるまでの進路を紹介しました。
続いてここでは、医学部生が医者以外の仕事に就く場合の進路を「研究医」「公務員」「その他の職業」の3つに分けて紹介します。

研究医

医学部生の進路のひとつとして、研究医を目指す人もいます。研究医とは医学における各分野の研究者です。この研究というのは2種類に分かれていて、人体や生命活動を科学的に解明していく基礎医学と、病気の原因や治療方法を探る臨床研究があります。基礎医学の研究医が患者を診察することはほとんどありませんが、臨床研究の研究医は現場に立って医師としての仕事を行うこともあります。

研究医を目指すには、医学部で医学の勉強をし、医師国家試験に合格することは必須です。そして大学院博士課程に進み、原則4年間さらに勉強を続けます。ただ現状では基礎研究を希望する人でも、医師国家試験に合格したあと2年間の臨床研修を受け、それから大学院に進学する人が多くなっています。これは現状の制度では、臨床研修を受けなければ保険医(各種公的医療保険に加入している患者を診療できる医師・歯科医師)の資格を得られず、患者を診ることができないためです。

公務員

厚生労働省には、医師免許を持つ国家公務員である「医系技官」という人たちがいます。「医系技官」の仕事は幅広く、医療制度や公衆衛生分野を中心とした様々な分野で医師としての専門知識を活かして働いています。例えば2014年に東京を中心としてデング熱が流行した際、国レベルで感染拡大の対策を立て、原因究明の先頭に立っていたのが医系技官です。

他に国家公務員としては、防衛省に所属し、通常は自衛隊の病院や部隊の医務室などで医療活動を行う「防衛医官」、地方公務員としては、住民の保険・医療・衛生・福祉に関する業務に関わる「公衆衛生医師」、不自然な死を遂げた人の死因を明らかにする「監察医」など、様々な仕事があります。

その他の職業

一般企業でも、医師免許や医学知識を活かせる場があります。例えば医学知識を活かして、製薬会社で新薬開発に関わることもできます。他にも海外の新しいがん治療のノウハウを習得して、医療系ベンチャー企業を起業する人、医療経済学を学んで医療経営コンサルタントになる人、企業ではなくNGOの一員やボランティアとして、紛争地域や被災地で医療活動に関わる人などもいます。

医師免許を取得した場合の進路は、医師として働くことだけではありません。しっかりと適性を見極めた上で、進むべき道を選択してください。