国公立と私立大学とでは、実施されている校数に違いがありますが、医学部にもAO入試は存在します。
AO入試とは
AO入試とは、自己推薦に似た入試形態です。学力だけでなく、個性や人間性などが備わった人材を求め、学生の熱意や意欲なども重視する選考を行います。 ただし医学部のAO入試の場合は、他学部のAO入試よりも基礎学力の高さが求められる傾向にあることを知っておきましょう。実際に多くの大学では、出願資格として学習成績概評A(評定平均値が4.3~5)を設定しています。
AO入試の試験内容とは
医学部のAO入試では、センター試験の受験を必須としている大学が多くなっています。加えて面接や小論文、調査書、自己推薦書なども含めた結果を総合して合格者を決めるのが一般的といえます。また過去に弘前大学の1次選抜では、「模擬講義に関する筆記試験」が、2次選抜では「ケーススタディの自学自習」「ワークショップ」が実施されています。 獨協医科大学では、「科学的分析力・推理力を評価する問題」や「英文の長文課題に基づいた客観的・論理的作文能力」が評価される小論文試験が出題されています。 その他、TOEICや英語検定、漢字検定などを重視する学校もあります。
合格するには、各大学が求めるスキルや優秀な学力が必要となります。
AO入試は大学によって、試験内容や合格水準が様々であるため、傾向と対策をしっかり見極めることが重要であるといえるでしょう。
AO入試を実施している大学医学部
2018年度にAO入試を実施した国公立大学医学部は、京都大学、北海道大学、東北大学、大分大学、神戸大学、高知大学、弘前大学、広島大学、九州大学、岡山大学、旭川医科大学の計11校です。 同年にAO入試を実施した私立大学医学部は、杏林大学、東海大学、藤田医科大学、獨協医科大学、順天堂大学、金沢医科大学の計6校となっています。なおAO入試を行う医学部の中には、特定地域の学校を卒業した人、大学卒業後は特定地域の医療に貢献したいと思う人、そして大学が指定する病院で実習や体験を行うことが確約できる人などを出願条件に加えている大学もあります。 大学によって出願条件は異なりますので、よく確認するようにしましょう。