医学部の研究室では、希望の研究分野や研究室を選び、決められた期間内で研究に携わります。
研究室に配属されるこの制度を「基礎配属」といって、医師を目指す上で重要な研修となっています。
研究室で学ぶことで基礎医学の理解を深める
基礎配属は、医学生が3~4年次になると行います。興味のある研究分野や研究室を選び、先生の研究を手伝うか、自分でテーマを決めて研究して、最終的には研究成果を発表するといった流れです。基礎配属は、医学生が2~3年次に学ぶ「基礎医学」の理解を深めるために行います。 医学生は3~4年次になると「臨床医学」を学びますが、その際に「基礎医学」の知識が重要となるため、基礎医学系研究室で研究を行うのです。
研究期間は最短1ヶ月~最長6ヶ月
医学生の基礎配属となる期間は、各大学によって異なりますが、およそ最短で1ヶ月から、最長で6ヶ月間です。基礎配属中は講義が行われないため、希望する研究分野の研究室に毎日通って研究を行います。 また研究期間は、私立大学では比較的期間が短く、歴史が古い国立大学ほど、期間が長くなる傾向です。
一部の医学部では「プロジェクトセメスター」という制度があります 。この制度は、一定期間、集中して興味のある分野の研究ができる制度です。 この制度を利用すると、通っていない他大学や海外の研究室でも研究が可能となっています。
研究医を目指す学生を増やす目的がある
基礎配属は、不足している研究医を増やす目的で制度ができました。 基礎配属によって研究することの楽しさを知ってもらうために、各大学ではさまざまな取り組みを行っています。 その中でも、東京大学、京都大学、名古屋大学、大阪大学などでは、基礎医学研究者を育てることに力を注いでいます。研究室で学ぶことで、基礎医学の重要性を改めて再確認できます。 そして、自分が研究医か臨床医師を目指すかという道筋を立てるためにも、基礎配属は大事な期間です。