平成30年現在の医学部の数は、国公立や私立そして文部科学省の管轄外となっている防衛医科大学校を含め全国で82校です。
医学部を持つ大学の具体的な数の内訳は、国立大学が42校、公立大学が8校、私立大学が31校、そして防衛医科大学校の1校となっています。
国立医学部の数と入学定員数について
国立大学の医学部は、全国で42校あり、医学部全体の半数以上を占めています。最も古い医学部は明治10年に設立された、「東京大学医学部」です。その後に、京都大学、九州大学、東北大学など戦前の「旧帝国大学」において医学部が創設されました。また国立の医学部における入学定員数は、昭和56年の4,580人がピークでした。
医師数の過剰供給を抑制する目的で入学定員数が削減され、平成19年には4,090人にまで抑えられました。 その後、平成30年には入学定員数が4,923人まで増員しています。
公立医学部の数と入学定員数について
公立大学にある医学部数は、日本国内で8校となっています。具体的には札幌医科大学、福島県立医科大学、横浜市立大学、名古屋市立大学、京都府立医科大学、大阪市立大学、奈良県立医科大学、和歌山県立医科大学の計8校です。
公立大学の医学部における入学定員数は、昭和56年では8校全体で660人でした。
医師定数が削減された平成19年には、入学定員も655人と減少しますが、地方を中心に深刻な医師不足になった平成20年には728人に増員、さらに平成30年には入学定員数が844人まで増員されています。
私立医学部の数と入学定員数について
日本全国にある私立大学の医学部数は、全体で31校です。2016年には、地方の医師不足解消と東日本大震災における復興という観点から「東北医科薬科大学」の医学部が設立されました。この「東北医科薬科大学」における医学部の新設という事態は、1979年に認可が下りた「琉球大学」以来の出来事でもあります。さらに2017年には、「国際医療福祉大学」にも医学部が新設されました。また、国内にある私立大学の医学部における入学定員数は、昭和56年に3,040人でしたが、平成19年には2,880人まで削減されることとなりました。しかし、平成20年には2,900人、平成23年には3,258人と、私立大学の医学部における入学定員数は大幅な増員を遂げています。